ウミガメの保護や保全活動が、各地の産卵地で行われているのだが、
日本ウミガメ協議会は、次の理由で放流会をウミガメ保護に反する
行為と考え、子ガメの放流に反対しています。
@ 子ガメの放流が昼間で、本来のふ化・脱出時刻と違う。
子ガメは、通常夜間に砂から這い出して海へ帰ります。
なぜ、夜なのでしょうか・・。
それは、大型魚や海鳥などの天敵の目から逃れるためです。
昼間の放流は、捕食による生存率の低下が予想されるからです。
A 子ガメが、元気がなくなってから放流している。
子ガメは、這い出してから10時間〜20時間の間が一番元気です。
その間は、沖へ向かって必死に泳ぎ続けるのです。
出来るだけ早く、岸から離れて沖まで泳いでいく必要があるのです。
放流会で放流される子ガメは、一番元気な時間帯が過ぎているので、
捕食や岸に打ち上がるなど、沖まで到達できない子ガメが出るのです。
〜採卵後の理想的な放流は・・〜
@ 採卵のふ化が近づいたら・・
産卵した砂浜に卵を埋めて、自然にふ化・脱出させてやりましょう。
A 採卵がふ化してしまったら・・
ふ化後すぐに砂浜に持っていき、放流しましょう。
その時は、砂の上に放して、自力で海に向かわせましょう。
もちろん、子ガメの放流は夜間の砂浜です・・。
・・・小笠原や石垣島・黒島などの放流地では、
そのために、ある程度大きく育ててから放流しているのです・・・